アルテミスで、有給休暇を運用するためには「有給休暇支給ルール」を設定する必要があります。
設定したルールで、⼊社⽇に応じた有給休暇数が⾃動で付与されます。
支給する方法は、「入社日ごとに支給」と「統一支給(斉一的取扱い)」を選択できます。
ここでは、有給休暇の基準日を一定にする「統一支給(斉一的取扱い)」についてご説明します。
- 原則通り入社日ごとに支給されている場合はこちら
目次
・共通
有給休暇の斉一的取扱いとは?
「有給休暇の斉一的取扱い」とは、全ての労働者について「有給休暇の基準日(支給日)を一律の日に統一すること」をいいます。
会社の有給休暇管理の手間や人的ミスを防ぎ、業務効率化を図ることを目的として多くの会社で導入されています。
ただし、斉一的取扱いにより法律より不利な労働条件になる場合は、違法となる可能性があるため、この記事を参考にしていただけますと幸いです。
有給休暇の原則
労働基準法の原則として、入社日から6か月を経過した日に、10日間の有給休暇を与えなければなりません。
|有給休暇を付与する労働者の要件
- 入社から6ヶ月以上継続的に勤務していること
- 全労働日の8割以上出勤していること
この有給休暇が与えられる日のことを、「基準日」といいます。
上記の図の場合、入社日から6か月後の「10月1日」が基準日となり、毎年の支給日になります。
この原則に従えば、有給休暇の権利は、従業員ごとに、その入社日に応じて個別に発生することになります。
※有給休暇の付与日数は、アルテミスの設定で変更することができます。
初期設定では、労働基準法上の日数が設定されており、この後の解説でもこの日数を用いています。会社で多く支給している場合等は実態に合わせて変更してください。有給付与日数画面の使い方
これにより、中途入社が多い会社などでは基準日がバラバラに発生し、従業員数が増えれば増えるほど事務手続きが煩雑になります。
そこで管理の煩雑さを解消するため、有給休暇の斉一的取扱いを行うことによって、従業員ごとの基準日を統一して管理することができるようになります。
それでは具体的に解説していきます。
基準日を年1回で統一する場合
ここでは、例として「4月1日」を基準日(毎年1回)とします。
Bさんの場合
5月1日に入社した中途社員のBさんをみてみましょう。
単純に基準日を年1回としたとき、このままだと労働基準法違反になってしまいます。
Bさんは、基準日である翌年4月1日に10日間の有給休暇が与えられることになります。
しかし、労働基準法では、入社日から6か月経過後の「11月1日」に10日間の有給休暇を与えなければなりません。
このように、この基準日の設定だけでは、労働基準法に違反することになってしまいます。
そのため、次のようにする必要があります。
問題のないケース
入社日に、一定日数の有給休暇を与える
ここでは例として、入社日当日に10日間の有給休暇を与えることとします。
先ほど、1回目の有給休暇付与を翌年4月1日にすると違法になることをお伝えしました。
この対策として、
5月1日に入社したBさんには、入社した当日に10日間の有給休暇を与えます。
Bさんは、原則通りだと、入社6か月が経過した「11月1日」に10日間の有給休暇が与えられます。
この有給休暇を前倒しして与えることは、労働者にとって有利になる取り扱いをしているため、労働基準法の違反とはなりません。
2回目は、統一した基準日である翌年4月1日に「11日間」の有給休暇が与えられ、
基準日は毎年同じなので、翌々年4月1日には「12日間」与えられることになります。
▶アルテミスの設定方法はこちら
ただ、このように基準日を統一した場合、入社した日によって、従業員間に不公平感が生じやすいといったデメリットがあります。
この不公平感を解消する方法として次の例が挙げられます。
10月から3月に入社した従業員は、入社日に応じて、段階的に有給休暇の日数を減らして設定します。
▶ アルテミスの設定方法はこちら
基準日を年2回で統一する場合
基準日を年に2回設定する場合は、次のような例が挙げられます。
- 基準日を、4月1日と10月1日(年2回)とする。
- 基準日10月1日 → 4月1日から9月30日に入社した従業員が対象
- 基準日 4月1日 → 10月1日から3月31日に入社した従業員が対象
Cさんの場合
5月1日に入社したCさんは、入社後に初めて訪れる基準日である「10日1日」に10日間の有給休暇が与えられます。
Dさんの場合
1月1日に入社したDさんは、入社後に初めて訪れる基準日である「4日1日」に10日間の有給休暇が与えられます。
CさんもDさんも、法律(入社日後6か月で支給)よりも有利になる取り扱いをしているため、法律的に問題ありません。(労働基準法に違反しない)。
毎年、この基準日に有給休暇が与えられることになります。
▶ アルテミスの設定方法はこちら
Artemis Collierの設定
上記で解説したように有給休暇を与えるためには、次のように設定します。
基準日を年1回で統一する場合(入社の日に支給する)
- 有給支給ルール…統一支給日に支給する
- 統一支給方式…入社日に支給
「行追加」して、基準日(統一支給日)などの条件を入力します。
設定の例を次にご紹介します。
- ここでは、週の労働日数「5日」の場合でご紹介しています。
設定例1
- 統一支給日…基準日にする「4月1日」に指定します。
- 入社日[から]…基準日の対象とする従業員の入社日の範囲を「1月1日」からに指定します。
- 入社日[まで]…基準日の対象とする従業員の入社日の範囲を「12月31日」までに指定します。
- 付与日数…基準日が年1回なので、入社の日に「10日」が付与されるように10日を入力します。
設定例2
設定例1のように定めた場合、従業員間に不公平感が生じやすいといったデメリットがあるということをお伝えしました。
それを解消するために、アルテミスでは次のように設定することができます。
「行追加」をして、下記のように入社日、付与日数を入力します。
- 統一支給日(全て)…基準日にする「4月1日」に指定します。
- 1行目…基準日の対象とする従業員の入社日の範囲を「4月2日」から「9月30日」に指定します。
付与日数は「10日」を入力します。※2行目以降は入力する数字のみ記載 - 2行目…入社日「10月1日」から「10月31日」、付与日数「9日」
- 3行目…入社日「11月1日」から「11月30日」、付与日数「7日」
- 4行目…入社日「12月1日」から「12月31日」、付与日数「5日」
- 5行目…入社日「 1月1日」から「 1月31日」、付与日数「3日」
- 6行目…入社日「 2月1日」から「 2月29日」、付与日数「1日」
- 7行目…入社日「 3月1日」から「 4月 1日」、付与日数「0日」
●年次付与される有給休暇の日数
付与日数は、マスタ設定[有給休暇]→有給付与日数が支給されます。
■2023年5月1日入社の場合
2023年5月1日:有給支給ルール画面の付与日数に入力した「10日」が付与(1回目)
2024年4月1日:有給付与日数画面の18ヶ月行に入力した「11日」が付与(2回目)
2025年4月1日:有給付与日数画面の30ヶ月行に入力した「12日」が付与(3回目)
基準日を年2回で統一する場合
- 有給支給ルール…統一支給日に支給する
- 統一支給方式…入社日から最初に訪れる統一支給日に支給
統一支給日1~10に基準日(統一支給日)を入力します。(最大年10回)
設定の例を次にご紹介します。
- ここでは、週の労働日数「5日」の場合でご紹介しています。
設定例1
- 統一支給日1…基準日にする「4月1日」に指定します。
- 統一支給日2…基準日にする「10月1日」に指定します。
基準日は、年3回や年4回にすることも可能ですが、有給休暇の管理の手間を解消する目的を考えると、基準日は年2回までで定めることが良いとされています。
●年次付与される有給休暇の日数
付与日数は、マスタ設定[有給休暇]→有給付与日数が支給されます。
■2023年5月1日入社の場合
2023年10月1日:有給付与日数画面の6ヶ月行に入力した「10日」が付与(1回目)
2024年10月1日:有給付与日数画面の18ヶ月行に入力した「11日」が付与(2回目)
2025年10月1日:有給付与日数画面の30ヶ月行に入力した「12日」が付与(3回目)
■2024年1月1日入社の場合
2024年4月1日:有給付与日数画面の6ヶ月行に入力した「10日」が付与(1回目)
2025年4月1日:有給付与日数画面の18ヶ月行に入力した「11日」が付与(2回目)
2026年4月1日:有給付与日数画面の30ヶ月行に入力した「12日」が付与(3回目)
共通
従業員の設定画面では、指定した入社日に該当する基準日(有給付与日)が自動入力されます。
マスタ設定[基本]→従業員 画面
- 「次回有休付与日」「次回勤続月数」は後から変更することができませんのでご注意ください。
- 入社から半年を経過している従業員を登録する場合は、会社の管理状況に合わせた次回有休付与日、次回予定勤続月数の設定が必要です。
ご不明点は、画面右下のサポートボタンからArtemisサポートまでお問い合わせください。
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